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ヘウレーカ!! ευρηκα

あ、あった! わかった!

そういった意味のこの言葉。

まずは、このカテゴリの説明しよっかな。
そのまんまだけど、
ギリシア語とか哲学的マメ知識なんかを書いていくと思います。

どっかの本に書いてありました。
欧米人の間では、哲学的知識というのは、
大人として、常識のようなものなんだそうです。

この記事のタイトルであるヘウレーカという言葉も
実際に、向こうの新聞では、記事の見出しなんかで、
たまに出てきたりします。

だからここで紹介して、
常識人としての素養を持とう! みたいな。
まあ常識人ってなんだよとか、
ここは日本だボケ、
とかいろいろ突っ込みどころはあると思いますが、
思いついたので気が向く限りやっていきます。

あ、あとギリシア語とか書いてますけど、
私はそんなに詳しいわけじゃありません。
ちょっとかじった程度です。
しかも今は全然やってません。
タイトルのギリシア語も、
エプシロン、ユプシロン、ロー・・・
といった感じで、カタカナから変換して打ってます(笑)
だからあまり期待できそうにないですね。
まあこれを機会にまた勉強できたらいいなとも思ってますが。

そういえばギリシア語って書いてますが、
いま使われてるギリシア語じゃなくて、
古代ギリシア語です。古典語ですね。
日本で言うと万葉集とか、古事記にあるような文体をイメージすればいいんですかねえ。あと源氏物語とか?
時代がぐちゃぐちゃですが、まあ雰囲気はわかりますよね。

外人さんが、今日はいとよき日かな
とか 春はあけぼの とか言ってたら驚きですよね。
たぶん日本人が古代ギリシア語使ってたらそんな感じに聞こえるんじゃないですか?
よくわかりませんけど(なげやり)

さて、いつものように前置がぐだぐだと長くなりました。
さっさと本題に入りましょう。

ヘウレーカ!
………
書くんならきちんと調べて、書きたいですよねえ。
まだきちんと調べてないんですよ(笑)
じゃ、続きはまた今度!!
いつになるかはわかんない!

2009/6/23
文献探しマジ疲れた…

ヘウレーカとは、アルキメデスが言った言葉です。
どうせなので、アルキメデスの逸話とかも紹介してしまいましょう。

ヘウレーカという言葉も有名ですが、
てこの原理に関する発言や、死にざまもユニークです。

・てこの原理
アルキメデスは、どうしたら少ない力で、
重いものを持ち上げられるかについて、書物を残しており、
それについて自分の証明の正しさを誇るあまり、
王様に、

もし大地がもう一つあるとしたら、自分はそっちへ引っ越して、

この大地を動かしてみせる

(プルタルコス『英雄伝2』 京都大学学術出版会,2007,p.415)
とか言ってしまいます。
そりゃもう王様びっくりです。
じゃあ大きなものが小さな力で動かされるところを見せてみろ、っていいます。

これに対して、アルキメデスがやったこととは、
王様が持っていた船の上に、大勢の人間と荷物を置いて、

自分は船から少し離れた所に座って、顔をしかめず歯がみもせず、ポリュスパストンという、滑車と綱を組み合わせた仕掛けのある部分を、手で静かに軽く揺すっただけで引き寄せると、船はさながら波の上を走るように、なめらかに、滑るように、走ってきた。王はびっくりした。

(同上)

あんびりーばぶる…
陸上で船を一人で動かしたってことですか…

そんなわけで王様はたいそう感激して、
アルキメデスに次々と、戦争兵器を開発させていきます。
敵さんがたは、幾何学パワーによって、惨憺たるありさまです。
彼らの気持ちが次の文章に表れています。

数限りない損害が、見えない所から降りかかってきて、ローマ軍の兵士たちは神様と戦争をしているような思いがした。

(前掲書、p.418)
幾何学パワーは、神様パワーなのです。
・都市陥落
アルキメデスの強力な発明で、
敵方のマルケルス閣下は手が出せず困っていました。
包囲するはいいものの、攻め入るのはさっぱりです。

外からだめなら、内からやっちゃえばいいじゃない。
いつの時代もこの作戦は有効なのですね。
まず少人数で、中にもぐりこみ、
相手が祭りで、飲めや歌えやの大騒ぎをしているうちに、
城内の塔を占領しておきました。
そして夜が明けぬうちに、
城外に包囲させておいた兵士たちを一斉に中に突撃させます。

マルケルスは市内を見下ろし、
(当時のギリシアは都市国家で、一つ一つの市が独立した国になっていました。日本で言うと、大阪市とか、さいたま市とかが一つの国になってたみたいな感じでしょうか。)

この町の大きさと美しさに見入っては、これから起こるであろうことを思って同情を禁じ得ず、大いに涙したという。軍隊の略奪にあえば、たちまちのうちに、かほどの姿形がどう変わってしまうかを思ったのである。略奪によって利益を得ようと求める兵士たちに反対する勇気のある将軍は一人もいなかったのみならず、みな、焼き打ちと破壊を命じさえしていた。しかしマルケルスはこれをまったく認めず、ただ、不承不承、やむを得ず、財産と奴隷を盗むことだけは認めざるを得なかったが、自由人であるシュラクサイ人の体に手を触れることを禁じ、市民を凌辱したり奴隷にしたりすることは一切まかりならぬと申し渡した。しかしながらそれでも、これほど寛大な措置をとったと思えたにもかかわらず、この町が悲惨な目にあったことを認め、大いなる歓喜が胸に満ちる一方で、多くの人々の輝くばかりの幸福が、ごく短い時の間に消えうせてしまったことを悲しんで、憐れみと同情を禁じ得なかった。

(前掲書、p.422)

いやはや思わず引用が長くなりすぎました。
しかし、ここにマルケルスの思いがあふれているような気がして、
引用せずにはいられませんでした。

一つの町を滅ぼすことで、
自分の目的が達成されたことのよろこびと、
美しい街が壊され、多くの人が不幸になるであろうことへの悲しみを同時に噛みしめたんですねえ。

しかし、彼を最も悲しませたことは、アルキメデスの不運でした。
アルキメデスの死にはいろいろとパターンがあるようです。
3つ紹介しておきましょう。

・アルキメデスの死
その1
アルキメデスは自宅で、図形を一心不乱に見つめながら、何か考え事をしていたので、敵が侵入してきたことも、町がぼろぼろになってしまってることも全然気づかないでいました。そこへ一人の兵士がやってきます。その兵士は、マルケルス閣下の所についてこい! というのですが、アルキメデスは、今やってる問題を解くまではだめなの! とついてきません。するとその兵士は怒って、剣を抜くや彼を殺してしまいました。

その2
敵の兵士が、最初から殺すつもりで、抜き身の剣をひっさげて、アルキメデスに迫ってきます。アルキメデスは彼を見ますが、まだやっている途中の問題が解けていなかったので、しばしお待ち願いたい、と言います。しかしその敵兵は何も考えず殺してしまいました。
その3
アルキメデスは、自分の数学用の器械のうち日時計と球と角度計を、マルケルスの所へ持って行く途中でした。そこで、途中たまたま兵士たちと出会います。彼らは、アルキメデスが金を器に入れて運んでいるのだ! と思って、殺してしまいました。

いずれのパターンであったにせよ、
マルケルスは、アルキメデスを殺した者を、
不浄な者であるかのように、完全に避けて、
アルキメデスの身内の人々を探し当てて、名誉を与えたそうな。

・ヘウレーカ!
まずはこの言葉そのものをちゃんと見ておこう。
ευρηκαですが、アクセントはウのところ。

この言葉はそのまんま英語にもなってて、
そちらは、eurekaとなり、辞書をみると「I have found it」と説明されています。
発音はより英語っぽく「ユァィカ!」です。
いや「ユリーカ」でいいや(笑)
気になる人は自分で辞書開いて、発音記号を確認しましょう。
最近の電子辞書だと発音とかもしてくれるんじゃないかなあ。

では、そろそろエピソードについて紹介しましょう。

あるときシュラクサイのヒエロン王が、
金の冠を作らせて、神殿に奉納しました。
王様は出来上がった冠が、見事なもので感心していました。

ところが、実は金が抜かれて、その分だけ銀が混ぜられているぞ!
という告発がありました。

職人に金(gold)を渡して加工させたわけですが、
冠ができたときに、その重さを量って確認しただけなので、
それじゃあ銀が混ざっていた可能性は否定しきれません。

こんちくしょう! と怒り、困った王様は、
アルキメデスに、何とかしてくれと頼みます。
厄介なことに、確認のために、奉納した冠を、
壊したり、溶かしたりするわけにはいかなかったのです。

この問題を考えていたアルキメデスは、
公衆浴場に行ってゆっくり入浴していたのですが、
そこで自分の体が浸かった分だけ
水が流れ出すのを見て、冠の体積を量ればいいのだ!
と気づき、いてもたってもいられず、浴場から飛び出しました。

それから、町中をすっぽんぽんで、
「ヘウレーカ、ヘウレーカ(わかったぞ)!」
と叫びながら、家まで走って帰ったということです。

さて、そのあとですが、
まず、冠と、冠と同じ重さの金の塊を用意します。
冠を、水がいっぱいに入った甕の中に入れてみます。
水がこぼれます。
冠を取り出します。
そしてまた水を満タンまでつぎたすのですが、
このときに、先にこぼれた水の量を記録しておきます。

次に金の塊を入れます。
後の作業は同じです。

ここで、冠を入れた時にこぼれた水の量と、
金の塊を入れた時にこぼれた水の量を比べてみます。
冠のほうがこぼれた水の量が多かったようです。
つまりこれはどういうことなのでしょう。

金の体積は銀の体積より小さいです。
もっとわかりやすく言うと、同じ重さの金と銀では、
銀のほうが幅をとるんです。

したがって、金の塊よりも一杯水がこぼれた冠は、
金の塊よりも体積が大きく、銀が混ざっていたということになります。
アルキメデスが発見したのは、体積が大きければ大きいほど、
水は外にこぼれてしまうのだということだったのです。

ちなみに体積は重さとは違いますよ。
お風呂に、1kgの鉄の小さな玉と1kgの土の塊を、
ぶち込んだところを想像してみるといいんじゃないでしょうか。
ちっちゃい球ひとつ放り込んだところで、
水はそんなにこぼれないですよね。
でも土っころだと、
1kgもあればそれなりに水かさを上げるんじゃないでしょうか。
ここは想像にお任せしましょう。
もっといいたとえないですかねえ。

最後に、このお話が出てきたのは一体どこなんだ、
と探してみると、どうやら
ウィトルウィウスの『建築術』とかいうのらしいです。
探してみたらありましたよ。
せっかくなんで少しだけ英語の部分から引用しときましょう。

Since this fact indicated the method of explaining the case,
he did not linger, but moved with delight he leapt out of the pool,
and going home naked, cried aloud that he had found exactly
what he was seeking.  For as he ran he shouted  in Greek : heureka heureka.
(VITRUVIUS  II, DE ARCHITECTURA,BOOK VI-X,LOEB CLASSICAL LIBRARY ,1970, p.205.)

より本物に近づきたい通な方は上の本を手に取ってみてはいかがでしょう。
ラテン語もついてます。

他に参考にした本:
上垣渉『アルキメデスを読む』,日本評論社,1999.
斎藤憲『よみがえる天才アルキメデス』,岩波書店,2006.

この記事を書くのに、どれだけ時間がかかったか…
甘く見すぎた…
もうこのカテゴリー打ち切りにしたい…

ネットにも結構ヘウレーカについて書いてあるところはあります。
(だからこそ他にはないような濃さで攻めてみました)
その中ですごいよく書いてあるなと思ったところをご紹介。
「ユリイカ」「ヘウレカ」「ヘウレーカ」 (ΤΑ ΜΕΤΑ ΤΑ ΦΩΝΗΤΙΚΑ)
何このサイトすごい…
ギリシア語ならこのサイト行くしかない


2009/6/24
・言い訳的ギリシア語講座番外編
今は修正していますが、前にギリシア語は大体後ろから3番目にアクセントが来るとか、暴論をぶちかましました。このとき私が念頭に置いていたのは、動詞です。
私の知る限りでは、ほとんど後ろから3番目にアクセントが来てました。
しかし、3番目というのも厳密には少し違っていて、母音だけ見て後ろから3番目というわけでもありません。音で考えます。(正直アクセントの説明はめんどくさいです。)

アクセントが来られる音について、長い音と短い音があります。
伸ばさない「α」とか「ι」とか「ε」とかは短い音です。
長い音には上にあげたやつの、音を伸ばすもの(読みでいうと「あー」とか「いー」など)とか、母音と母音の組み合わせ(「ευ」なんかそうです)、それから「η」や「ω」なんかがそうです。

で、もし長い音が一番後ろに来たら、アクセントは後ろから2番目です。
わけわからんので例を出します。上のサイトにお手頃な単語があったので勝手に使わせてもらいました。
παιδεύω」(私は教育する)
παίδευε」(あなたは教育する)
読みはそれぞれ、パイデウオー、パイデウエです。
アクセントはダッシュ記号が付いてる部分です。
(日本語ではダッシュって読みますけど、英語だとプライムなんですってね。A´は「Aダッシュ」じゃなくて「Aプライム」と読んでみたり。)

上の単語をアクセントが来られそうな部分だけ分解してみます。
「αι」「ευ」「ω」
「αι」「ευ」「ε」

「αι」と「ευ」はひとまとめです。今は気にしないでください。
苦しいです。私が。
私が言ったようにアクセントは後ろから3番目だ、と言ってしまえば
両方とも
「αι」にアクセントが来そうです。
でもそうはなっていません。

παιδεύω」は「ω」が長い音なので、後ろから2番目にきます。
音で考えると、「ω」が「おお」で2だと考えて、
3つ目の「ευ」、「え」にアクセントが来てます。(ここも少し苦しい説明)

παίδευε」は見ての通り、「αι」にアクセントがあります。
さっきのように音で考えると、
アクセントは「うえ」の下線部分に来そうな感じです。
でも違います。
長い音は最後にこないと、長さとしてカウントされないのです。
途中に入ってくる長い音は1にしてしまいます。
したがって「えう」も「え」も長さを1と考えて、
アクセントは3番目の「あ」にきます。(なんて説明だ…)

説明がこんなに長くなると思いませんでした。
後すごく説明がひどいです。
あんまり真に受けないほうがいいかもしれません。
上に書いたように、これは私の「言い訳」です。

最後に、ギリシア語のアクセントは、その部分を強く読めばいいとかいうことじゃありません。音を高くです。アクセントの種類も「ダッシュ」(鋭アクセント)だけじゃありません。実際昔の人がどう話していたのか、正確にはわかりませんが、ギリシア語は歌うように滑らかに発音するのがグッドなんだそうです。

そういえば、「ευ」がなんで「ヘウ」なんだと思う人もいたりしますかね。
母音が最初にくると、hの音をつけたりつけなかったりするんです。
もう今日はこれくらいで…

No title

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Re: No title

念のため、
ギリシア語で、「ヘウレーカ」のアクセントは「ウ」にあります。
英語の「ユリーカ」は「リ」にあります。
正直私も最初は、「ヘウレ↑ーカ、ヘウレ↑ーカ」言ってたんだと思ってました。
「ウ」にアクセントかあ。しっくりこないなあ。
そう思う時期もあったけど、今はやっぱり「ウ」派

↑の本をちら見したら、子供が欲しがる文房具とか言うから、
欲しい、欲しい・・・星か!? 
とか意味不明な答えにしか行き着かなかった。
もう私の脳は子供に戻れないのか・・・(笑)
でもちょっと悲しい。

・いきなりこんなところでちょっぴりギリシア語講座
ευρηκαのうち、アクセントがこれる場所は、
「ευ」「η」「α」の3箇所です。
「ευ」は「ε」と「υ」に分割できません。
母音の組み合わせによっては、このように
ひとまとめにされるものがいくつかあるのです。

カテゴリには、ギリシア語も入れたけど、
上のサイトというとんでもなく優秀なサイトの存在に気付き、
やる気などどこかへ吹っ飛びそうな気分なので、
こういうとこで細々やってやろうかなと思わなくもありません。

Re:

早速無知を晒したようでお恥ずかしい限りです。

アンシャル体ですか、書体も色々あるんですね。
初めて知りました。

アクセントについてですが、
確かに名詞はあまり3番目とか関係ないかもしれません。
動詞の方は大体3番目でしたのでそっちで考えてました。

そういう指摘はとてもありがたいです。
やっぱり私はまだまだだなと実感いたしました。
書体のことについては、すみませんでした。
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