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マイケル・サンデル『それをお金で買いますか 市場主義の限界』訳:鬼澤忍

『これからの「正義」の話をしよう』の人。
…読んでないけど。
NHKでハーバード白熱教室
やってたから見てた人も多いね。
新しい本が出てたので買ってみた。
思ったより面白かった。

行動経済学のことを知った時、
インセンティブの利用に
とても感心したのを思い出す。
市場ってのはすごい。
人の心をくみ取って、
より効率的に効用が生まれる。

でも実際に、
何でもかんでも
カネカネカネと
なってしまったときに、
それはそれでいくらか
問題があるらしかった。
それに対する問題提起。

従来市場が
介入しなかった場所なのに、
介入するようになってしまえば、
つまりより金で解決できる
場面が増えることは、
人々に今まで以上に
貧富の差を思い知らせることになる。
高いスポーツカーとか
でかい家とか
ゴージャスな服だけじゃない。
福祉、教育、医療、治安にかかわる。

また臓器売買、
人身売買が許されないのはなぜか。
倫理・道徳的な問題があるから。
金で売買できるべきでないものもある。
選挙の投票権などの権利、
裁判員としての出頭義務
(アメリカは陪審員制度やってたんだったね)。

私たちはどうやって
市場の介入を認めたり
認めなかったりしているのだろう。
また市場の介入を
許すべきでないのは
どういうときだろう。
そのような議論を
せずにおれば、
気づかぬうちに
あちこちに値札がつけられて、
何やら気分の悪い
世の中になるんじゃないか。

リーマンショックで散々、
自由主義が失敗しただの、
反省しますだの言ってたわりに、
いつの間にか、
前にもまして
市場主義って
私たちの生活に
増え続けていたんだ。

命名権とか、
そういえば周りにあるもの
やたら企業の名前の施設
増えたなと思ってた。
この本読んでて、
あ~そういえばー、
って思った。

とにかく何でも
値札ついちゃうと、
値札がつけられたものは
腐っちゃうんだ。

値札のないものに
私たちは潜在的に、
道徳的だったり、
義務的だったりするような
何か感情を持って接するのに、
値札がついたとたん
それに対する思いが吹っ飛んで、
かえって安っぽくなることがあるわけだ。

                
・金か時間か
並びたくないから
お金を払ってでもすぐに済ませたい。
横入りしたい。

ダフ屋はチケットに
より高い価値を見出す人に
売ることで、
実際のギャップを埋める。
無料のチケットが
1万円で販売されたら。
そのチケットは
並びさえすれば手に入るなら。

主催者は無料で
チケットを出すけど、
結局ダフ屋どもに取られて、
それが高額なチケットになってしまうなら。
最初から主催者が
その価格で売ればいいのか。
そういう意図じゃなかった。

金を多く出す人が
そのチケットに対する要求が
一番大きいと考えるのは
自明の間違い。
支払額の大きさではなく、
支払い能力の大きさに
由来するから。

時給10万円稼げる人が、
5分たりとも並びたくないからチケットを買う。
時給は1000円だけど、
5時間並んででもその席がほしい人。
こんな感じで単純化すると、
後者はチケットに5000円
出せるのがせいぜい。
でも気持ちの上では
明らかにこの人のほうが大きい。
たったこれだけのこと。

金ではかるべき価値と
時間ではかるべき価値。
こういう分かれる価値観もあるから、
議論というのが必要になる。


『ヤバい経済学』も
前に読んだけど、
向こうの人たちは、
具体例がいっぱいあって
わかりやすい書き方をするもんだね。
とてもよく調べられてて、
読みやすいし、すごいなあ。

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bq69pd

Author:bq69pd
以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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