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菊地章太『葬儀と日本人――位牌の比較宗教史』

先祖崇拝など
もともと仏教に存在せず、
儒教に冒された考えであり、

寺の日常における
空気っぷりは
葬式のときだけ
でしゃばる葬式仏教と揶揄され、

一体葬式とは、
供養とは何なのか。
死んだ人間に対する儀式が
何の役に立とうものか。

こういう疑念が現れて、
昨今の葬式の多様化に
つながっていくのであろう。
本当に意味のあると
思われるような葬式が
求められている。

だがしかし、
従来の葬式仏教にも
意義はあるだろう。

何事かをしなければ
生きているものの心が
晴れない。

これまで行ってきた
葬儀法要は、
確かに本来の
インド仏教などと
照らし合わせてみれば、
おかしなことだらけであり、
政治とのかかわりさえ
持ちながら形成されてきた
胡散臭さ爆発行事であったと
いわざるを得ない。

それでも
このなんちゃって仏教による
これまでのやり方が
すでに多くの人の中で
なじんでしまっても
いるのであり、
いまさら変革を求めるのも
苦労である。

既存の風習を
否定する必要はあるか?
必ずしもそうではない。

たとえば位牌とは、
仏壇とは、墓とは、
一体何の意味があるのだろうか。
これらは歴史をたどれば
本来から離れ、
日本に独特の形があると
見られているところも多い。

特に位牌の中に
霊魂が宿っているなど
他の文化圏から見れば
驚くべきことであるらしい。
仏壇などメーカーが
高い買い物させたいだけだろ。
霊園の中で
~~家代々之墓などという墓石が
並んでいるのも
歴史的には意外と浅い。

ゆえに歴史的、
宗教学的に冷ややかに
現在の風習を見下し、
否定することは
可能ではあるかもしれないが、
生きている人たちにとって
重要なのは、
それが正しいとか
間違っているとかいう
学問の立場からの
指摘ではなくて、
もっと感情的なことである。

霊魂がどうこうといった問題は
それが実体として
あるわけではないから、
故人が位牌に宿り、
また墓石に宿るという考えは
別に存在してもかまわないし、
骨なり灰なりを
ペンダントに入れることや
手持ち品に加工してしまう
というのだって
考えようとしてはありなのだ。

そこにあるのは
宗教的な考え云々ではなく、
素朴な人々の心情であり、
思い出を大切にする心である。

そしてそれは
時間がたてば
忘れ去られてもしまうような
あやふやなものでもある。
忘れたっていいじゃないか。

我々が行ってきたことに対して、
宗教的視点で考えるのではなく、
民族的風習として、
生活の行事として
捉える視点も重要なのかもしれない。

いたく感動したのであるが、
どうもうまくそのあたりを
文章で表現できそうになかった。
残念だ。

墓が故郷との
連想を持つというのは
かなり興味深かった。
墓があることによって、
自分がどこへ出て行っても、
帰る場所があるという安らぎ。
思い出の大切さ。
自分でもやすい言葉を
並べている気になるが、
しかし納得はできる。
心情が大切なのは
まさにもっともなことなのだ。
ごちゃごちゃした感想だが、
こんなもんだろう。

                           
以下簡単に本書案内
まず新書という体を
とりながらも、
これはこの人の
研究書として
大成している。
難易度はかなり高い。
専門用語が
次から次へと出てきて、
私はほとんど理解していない。
大体のところは
読み飛ばしていった。
理解できそうなところだけ
ちゃんと読んだ。
それでもすごく勉強になった。
知らないことがたくさんあった。

そしてずーっと
気になっていたのが、
途中に入るイラスト。
何かを狙ったのか…?
いやしかしこれは
読者対象間違えてないか…。

ゆるい絵で、
かわいい少女たちが
ところどころで
迎えてくれるわけだが、
最初は出版社が
おかしな方向に
がんばったんだろうかと
考えていた。

しかし
最後まで読むと
著者が言及しており、
大学のゼミの女学生が
描いてくれたと。
…そうか、
私の考えすぎだったのだな。
なっとく。
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まとめ【菊地章太『葬儀と日本】

先祖崇拝などもともと仏教に存在せず、儒教に冒された考えであり、寺の日常における空気っぷりは葬式のと

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以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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