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田中美知太郎『生きることの意味』

ただただ感動した。
優れた哲学者の書く
エッセイに間違いはなかった。
まさか「はずれ」などということは、
あるわけがなかった。

個人の中にこれだけの
まとまりを持った一つの方向としての
思想を持つということは大変なことで、
かなりの程度この人の中で
思想が完成していると思う。
(きっと本人はそれを否定するだろうけれど。)

思想の方向性としては
かなりポジティブなものを感じる。
すごく積極的。
単なる感傷や
悲観にくれることなく、
禁欲に徹することもない。
適度なバランスを持ちつつ
律された思想。

人類が皆このような思想を得たとき、
人と人の間に
面倒な揉め事はなくなるかもしれない。
しかしながらそのような世界に、
どことなく不安を感じもする。

善悪含め色々な人間が
存在して出来上がったこの世界、
皆が皆理解ある思想を持ったとして、
果たして私たちの世界は
進み続けられるだろうか。

世界が停滞したように、
悟りすぎて類が滅ぶようなことにでも
なるのではないかと、
世界も人も
完成しないからこそ
巨大すぎる目標に向かい
生存をつづけていけるのではないかと、
逆説的なものを感じたりもする。

また優れた思想の持ち主は
玉石混交の中で、
まさに玉として
光っているからこそ
その輝きは価値あるものとして
認められるのであって、
皆が皆同じ程度までたどり着けば、
かえって特徴が薄められはしないか。

おかしなことを言っているだろうが、
やはり逆説的に、
石が多いからこそ、
その玉は余計輝いて見える。

日常生活の中では、
それを強く感じるのである。
人間には差があるということもまた
人間にとっての本質であって、
逃れられぬものではなかろうか。

ほんの少し具体的に言う。
たとえばみんなが
優しさをもって行動するならば、
人は人の根底に
その優しさを感じ取り、
人を信頼することができる。

その優しさは
決して状況をぬるま湯のように
弛ませてしまうものではない。
個々人(自分)は
個々人(自分)を
強く律することが強く求められる。
優しさに甘えることは許されない。
努力できる限りで努力をし、
失敗を恐れぬ勇気と安心、
そして慎重さが付随せねばならない。

人の行動には理由がある。
動機がある。
それが今日の風潮であって、
人は皆理由を求めている。
それはそれでよい。
意識、無意識に関わらず
確かに人の行動は
何ものかに影響を受け
導かれている。

ならば普段より
人の行動の理由について
おおよその見当がつけられる程度に
人を理解しておくべきだ。
わからないことがあれば
聞いておくべきだ。
聞くこと、聞かれることに
億劫になるべきではない。
何度でも何度でも何度でも、
繰り返すことが許されるべきだ。

人が人に優しく、
人が人の思想の「違い」に
理解を示すなら、
争いはなくなろうか。
しかし人の原動力の一つである欲望は
それが独走することを許さない。
破綻は、有る。
だが欲望は悪ではない、
としておこう。
今の最大の抑止力は「力」だ。
正義は力なり。
それが今の世界の不幸だ。

へたくそな表現によってしか
気持ちを語れないのがもどかしく、
うめくように吐き出さざるを得ない。
これが私の言いたいことか。
これで何かを言ったことになるのか。

ところで本の内容とあまり関係ないので、
参考にはしないほうがよい。
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Author:bq69pd
以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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