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『グリーン・レクイエム』、『緑幻想』新井素子

『グリーン・レクイエム』新井素子

新井素子の作品はかなり面白い。
色々含めて。
この本は3つの短・中編からなる。

「グリーン・レクイエム」は
ラヴ・ストーリー(?)
なのか知らんがバカップルのやりとりに、
えー、うそぉ、とか思い、
笑いながら読んだ。

「週に一度のお食事を」も、
ゆる面白い。
あとがきもあわせて面白かった。
西洋風の妖怪というのは、
それに合った「場」というのがないと怖くないとのこと。


日本におけるどこまでも続く野原は大抵水田になっているから、そういう処を狼男さんが駆けてても、
「ちょっと! うちの田んぼ、荒らさないでちょうだいね!」
だと思うんですよね。
古城に魔女さん――とはいっても。松本城の魔女、とか、岡山城の魔女、とか、あなた、怖いですか?
その点、日本の妖怪は、六畳のお部屋とか、柳の木の下の狭い空間とか、お手洗いとか、割と住宅事情にみあったせせこましいところにでてくるので――これは、怖いのです。」
(p.233)

仰るとおり。


「宇宙魚顚末記」は
1番面白いと思った作品。
能天気でバカで幼稚な考え、
キャラクターだと思うかもしれないけれど、
見捨てられない。

それは措いても、
天使と悪魔が地球を使って
遊んでる設定もいいよね。

最後に少し、
触れておきたいのは、
新井素子の文体。
読めば分かるけどスゴイ。
はっきり好き嫌いの分かれそうな文体。
でもこれでちゃんと小説書いてるのがスゴイ。

文体のこともそうだけど、
彼女は小説に
分かりやすいほど
自分の性格を投影してると思った。

・・・私の勘違いでなければ(笑)


『緑幻想 グリーン・レクイエム2』新井素子
2あったんだ。

原始、生物は1人であった。
孤独だった。
緑の幻想の中で原初の記憶を湛え、
生きとし生けるものに捧げられる
愛のうたがきこえてくる・・・。

・・・何だかえらく壮大な物語になってて驚いた。
ふざけた(≒奇抜な、型破りな)文体ながらも、
ただ者ではないと思っていたがやはり。

偶然ブックオフでこの続編を見つけて、
あったのか、と思いながら
手に取ったものだが、
出会いとはどこに転がっているか
分からないものだ。

この世界に絶対的な正義、
よいこと、正しいことなどありはしない。
見方を変えれば状況は一変する。
あるのはただ現実。
どんな過程を辿ったにせよ、「今」がある。
少なくとも「今」を生きるものであれば、
その過程に感謝することはできる。
しかし、「今」を持たないもの、
ここにいないものは・・・?

この世界の生き物は
「私」と「私でないもの」を知っている。
私が私であり、
「私」でないものは
すべて「私でないもの」である。

だが「始まり」にあったのは「私」だけ。
いくら分裂したって
無数の「私」が生まれるのみ。
「決して、二人にはなれない生き物」だから。

そんな中に現れた「あなた」という存在、
それは救い、愛すべき存在。
「私」が「あなた」を愛するように、
「あなた」がまた「私」として、
別の「あなた」を愛してくれるかどうか、
それが心配。
ただそれを祈りつつ。

こういう話が出てくるから
「我と汝」を思い出した。

ところで前に、
植物に口がきけたら恐ろしいなあ、
と書いたけど、
これはなかなか興味深い回答がでたものだ。

愛している。
愛している。
愛している。

の世界。
さすが作家。
これがバックグラウンドに響く中、
議論する夢子ちゃんは凛々しいな(笑)
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bq69pd

Author:bq69pd
以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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