07
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
   

乾ルカ『森に願いを』

乾ルカ『森に願いを』を読んで。
 一つの話が終わって、主人公が変わったので、短編集かなと思ったけれど、何となく読んでいるうちに、同じ場所、同じ人が出てくるところから、舞台は同じで何らかのつながりがあるんだろうなということに気づけた。登場人物はみんな何か困難を抱えていて、森へと入っていって、庭師の青年や植物とのふれあいの中で、困難と向き合い、折り合いをつけていけるようになっていった。とても読みやすくて面白かった。
 私が子供のころ、大人がうらやましかった。私は学校が嫌いだったからだ。なぜかと言えば、何のためにやっているのかわからない勉強をさせられて、苦しい運動をさせられて、よくわからない技術科目、それはたとえば絵をかいたり、工作をしたり、家事のまねごと、技師のまねごともあった。とにかく勉強したくなかったし、面倒だったし、学校が終わっても宿題をやらなきゃいけないっていうことも最悪だった。毎日の時間を束縛されているようで、それが気に入らなかったから、自分のやりたいことだけやれたらいいのにと思っていた。そういう私にとって、大人は仕事があるといっても、その内容なんて何もわからなかったが、帰って来ればぼーっとテレビを見ていたり、私と遊んでくれたことも数多くあったが、仕事というものが終わりさえすれば、あとは完全に自由の身であるように思えた。宿題をしなくていいし、勉強する必要がない。ただどこかへ行って、何かよくわからない仕事というものをしてくればいいだけで楽なんだろうと思えていた。だから私は、早く学校などというものから解放されて、仕事というものをするようになれば自由な時間が増えて、難しいことを考えずだらだらと生きていけるようになればいいと思っていた。でも今それが、すべて間違いだったとはっきりわかる。大人というのは子供をやっていた時よりもはるかに面倒で、だるいものだ。ただ勉強さえしていればよかった時代が、いかに恵まれていた時期だったかということが、今ならわかる。やったらやっただけの成果がきちっと自分に跳ね返るだなんて、とてもわかりやすい話だ。では社会というものはどうだ。なんとどろどろしてつまらないことでいがみ合い、非効率なことをして、また愚かな人間関係が存在していることか。人は自らの愚かさに気づかず、愚を周囲にふりまき、まとめて闇へと堕ちていくのだ。それに加えてわからないことが山ほどある。学校の勉強では足りないほどに理解できないことがたくさんあるのだ。わからないことを解決するためには、誰かの手を借りるか、もしくは自分が一層賢くならなければならない、つまり勉強しなければならない。大変なことだ。私が子供のころよく言われたことには、大人は仕事をしている、子供は勉強をすることが仕事だ、と。しかし勉強は子供だけのものではなかったのだ。大人も勉強しなければならない。考えることもしなければならない。人を動かすためには人が動きやすくなるよう配慮しなければならない。その配慮の方法を勉強し、考えることも必要になる。何たる面倒くささ。時間のなさ。もう社会なんて嫌だ、人とかかわるのは嫌だ、考えるのは嫌だ、そういう世間的なわずらわしさから逃れるように、困難を抱え、植物に惹かれ、自然の中へと隠遁したくなるのだろう。私も隠遁したい。

1363文字。

                                    

夏休みですね。
時節柄こういうスタイルいいんじゃないですかね。
誰もほめてくれる人はいないので、
自分で自分をほめます。
よくやった。
夏休みの宿題一つ終わらせられるぐらい
よくやった。
ただ文字数的には若干物足りない。
2000文字はほしかった。
また今度別の機会にチャレンジだ。

さて、今回の本、面白かった。
とにかく読みやすい。
ただ時間はそれなりにかかったような気もする。
個人的に一番びびっときたのは
最後から2番目「とらわれの木」
40歳行き遅れ女性の悲哀。
痛い。
現実に、ここまでひどくはなくても
これに近い印象の人って割と身近に存在した。
一人二人じゃなかった。
被害者意識の強い人。
自分の痛みにだけ敏感で、
他人の痛みになんて考えも及ばない。
悪口が好きってもう存在が邪悪。
一緒にいて
きついとしか言いようがない。
こっちの主人公は
立ち直る希望を
得たかどうかってとこだけど、
現実問題どないしょーもない人が
いっぱいいて困る。
この本をプレゼントとかしたら、
やっぱぶち切れちゃうんですかね?
案外気づかなかったり?
藪蛇だなー。

プロフィール

bq69pd

Author:bq69pd
年が明けたと思ったらすでに春が来ていた。次の更新が夏にならないことをお祈り。

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

Lc.ツリーカテゴリー

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

検索フォーム

FC2カウンター

リンク

RSSリンクの表示