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梅田望夫『ウェブ進化論』

2006年の新書で、
内容がインターネット。
明らかに鮮度を失ってそうな雰囲気だが、
本棚に(積んで)あったからとりあえず読んだ。

著者より未来に生きるこの私が、
いったいどれほどのことが予測できていたか
見てやろうではないかふふふ、程度に。

結果的に、
別にウェブに詳しいわけでも
なんでもない私としては、
ものすごく勉強させられた気がした。
面白かった。

ただ利用するだけの、
「ぱんぴー」たる私から見る限り、
特に否定すべき点は見当たらなかった。
グーグルとか
アマゾンがやってるようなことも、
なんとなくは知ってたけど、
知らなかったこともいっぱいあった。

「あちら側」と「こちら側」という区分も、
「あちら」にある道具など
利用者として
日ごろからお世話になっていることもあり、
そうなんだねえと感心していた。

ブログに関しても
大きく紙幅が割かれており、
こうして今まさに
舞台に立っている私としても、
感興を催さずにはいられなかった。

それよりなにより面白いのは、
将棋の羽生善治さんの
「高速道路」論。

ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞がおきています」( p.210 )

この理論はいい。
世の中ほとんどのことに応用が利く。

将棋のことで言うならば、
インターネット上のデータベースで、
過去に研究されてきた
定石などがいっぱいあるし、
将棋好きが
いつでもどこでも
ネット対戦ができるしってことで、
実力を身につけていくうえで、
たとえ何かの組織に属していなくても、
まったくの独学であろうとも、
誰でも好きな人は、頑張れば
かなり高いレベルまで
あがることができる。

ネットの上で
実力向上のための
道具のお膳立てがされているから、
それはもう
従来考えられなかったほどのスピードで
駆け抜けていくことが
できるということ。

ただし猛スピードで
駆け上がって行っても、
ある地点まで来ると、
高い壁にあたってしまう。
これが渋滞。
成長スピードの衰え。
みんなが団子みたいに
そこで止まってしまう。
ここを抜けてこそ、
真の実力者となれる。

そうはいっても、
その団子状になっている地点でも、

羽生「奨励会の二段くらい
梅田「アマチュアならほぼ最高峰の強さ」、
梅田「プロ棋士の一歩手前、弱いプロよりは実力的にかなり強い」( p.212 )

とのことなので、
そりゃあもうすでに
えらい高みであろう。

インターネットがなかった時代、
将棋や囲碁などであれば、
定石研究はある程度できても、
対戦相手が
目の前にいなければ対局できないし、
また強敵が
自分の近くにいるとも限らない。
ネット対戦であれば、
羽生さんですら
それを使っているのだから、
おうちでプロ棋士と
対戦ができてしまうのである。
そりゃあすごい。

何事も上達するには
自分より少し上の相手を
見つけたほうがいい。
これはもう経験上そうなのだ。
ライバルの存在は大事。
多ければ多いほどいい。

インターネットがなかった時代、
私たちが
「高速道路」として
利用していたのは、本だ。

哲学を知るのだってそうだろう。
人間一人が
人生一生かけても
理解できないようなことを、
プラトン、カント、ヘーゲルなどなどなど
人の英知を、
ほんとに理解するのは大変だけど、
とりあえず知ることはできる。

歴史も日本なら
神話から縄文時代から
うんぬんうんぬん、
江戸、明治、大正、昭和、
平成の今まで、
人は2000年も生きられないけど、
たった数十年しか生きてないけど、
それより前に起きたことを
たくさん知ってる。

記録があったからこそ。
人の知識が残されていたからこそ。

インターネットが
できたからといって、
本の果たす役割は
それほど損なわれは
しないだろうけど、
むしろ知りたい情報が
どの本にあるか、
インターネットで調べるという
シナジーすら得られるのだけど、
自分の周りに
高速道路があるということを
知っていることが、
情報社会の中でう
まく生きていくために必要な価値になる。

社会は本当に
早くなったと思う。
情報がいっぱいあって、
それを効率よく知るための術も
用意されてる。

それらをうまく駆使して、
さらにその先に
あるもののために、
さらなる力を
ふるうことのできる人が
渋滞を抜けられる。

私も急いでるかもしれない。
高速道路があれば
それを使わずにいられない。
現代人の余裕のなさってやつかな?

プロフィール

bq69pd

Author:bq69pd
以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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