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小谷野敦(コヤノアツシ)『日本恋愛思想史』

この人の名前を「こやのとん」だとずっと勘違いしてた。

数年前、暇をもてあましていたか
雑誌の『中央公論』を熱心に読んでいた時期があった。
たぶんこの人毎回なんか連載してた気がする
そこでやっぱり文芸かなんかを
ごちゃごちゃやってて
変わった人だなあという印象がうっすら残っていた。

書店でこの名前を見て
ああ懐かしいなあ、
タイトルも悪くないなあ、
中身も少しめくって、
期待できそうだなあ、
というわけで購入に至る。

どれくらい信用していいのかは
わからんところもあるけど、
でもいろんな本を読んでいて、
よく勉強してるんだなあと思った。
正直にすごい。

結構他人にけんかを売るタイプの人のようで、
自分の気持ちにも正直そうな人で、
やっぱりこれぐらい噛み付こうと思えば、
自分自身がそれなりの知識を
持っていることは大前提になるね。
知識量で勝負しないとだから。

サブタイトルは
「記紀万葉から現代まで」
とあり、
恋愛思想史を俯瞰するというものだが、
日本だけでなく、西洋、アラビア、中国など
いろんな地域からの情報が援用されており、
通時的、共時的にすごい。

恋愛の起源というものが、
他の異性じゃなくてある特定の異性
「あなた」じゃないといやだ!
っていうのがあればそれが恋愛だろ
ってなれば
人間の歴史としては
早い段階に生まれてそうな気がするし、
売春なんてものは、
猿の牡が、牝と交尾してもらうためにプレゼントを上げるというから、これで既に売春になっているだろう。おそらく恋愛より売春のほうが、始まりは早い。」(p.28)
と、あるように、
いや恋愛売春のどっちが先かは知らんけど、
まあやっぱり早い段階で存在したかんじ。
なるほどこの人はおかしなことは言ってない。

また面白かった言論の一つとして、
たとえば光源氏は恋する男として描かれているが、
今の時代に恋する男は
はやらないという部分。

一人の女に恋して
追いかけ続けるというのは、
何だかさえないかんじ。

いや純愛否定ではないけれど。
今はどういうが魅力的かというと、
複数の女性にもてまくる男性。
いわゆるイケメンの主人公。
確かにこういう描かれ方の物語って多い。
もこういうがかっこいいとか
思いがちな風潮があるけど、
これは一つの女性蔑視じゃないかと。
に劣るものとして描かれてるだろうと。

この考え方に対して、
のほうから異論がでないのは仕方ないにしても、
性側からは文句があってもおかしくはなさそうだ。
だが現実には、
一緒になってイケメンに好感を持ったりしてしまう。
盲点だった。

著者は今の「恋愛至上主義社会」に対して、
近代から何も進歩しておらんじゃないかと述べる。
どいつもこいつも恋愛恋愛と浮かれておるが、
恋愛すらできない人間が
どれだけいると思ってるんですか!

                    

ここから個人的な考えを述べようかと思いますが、
まず今の恋愛至上主義とも言える風潮に対しては
色々問題はあると思う。
確かに恋愛できない人間が多数いるということ。
そしてそれは
今後の社会を考えても
無視できないレベルの数にのぼるであろうということ。

割合としてどれぐらいいるかとか、
具体的に知らないし、
大して興味もないけど、
たぶんたくさんいるんだろう。
恋愛しないと結婚しないから、
少子化が進む。
子孫繁栄にならずこりゃあよくない。

結婚しない人が増えれば、
しなくてもいいんだ
っていう風潮も生まれるから
余計歯止めがかからなくなる。
実際、
恋愛できないだけじゃなくて、
意図的にしない人も増えてきてるんだろう。
めんどくさいもんね、
いろいろと。

今後の社会を考えても、
一寸先は闇というか、
安定した生活を
いつまで続けられるかわからないという
先行きの不安というのもあり、
ますます結婚・子作りはしにくくなってきてる。

結婚の前提の恋愛
結婚に至るまでの大きな障壁となり、
これが人々の結婚しない理由付けにもなる。
恋愛をしないから、
もしくはできないから
結婚をしない。
この状況を放置しておいてよいものか。

ただやはり
この自由が望まれる時代に
恋愛を廃するということは、
極端に言えば
最初からすべて配偶者を決めておいてしまう
というシステムへの移行ということになろうし、
反感もたくさんでるであろう。
自由恋愛は認めつつ、
許婚、お見合いの割合を
増やしていく方向がよいのか、
でもそれじゃあ歴史的には、
ちょっと前にさかのぼるだけということになる。
これに対するもっとうまい解決案が見つかったら、
そのときこそ
「ポストモダン」を迎えたということを、
言うことが許されるのかなあ。

だらだらともう少し続けるんだけどさー
大多数の人っていうのは
基本的に根暗なとこがあると思うわけよ。
一人になりたいことも多いと思うのよ。
その辺を考えると、
結婚っていうのはリスキー。
まして子供までできちゃうとねえ。

離婚しやすくするか
たまに別居とかできるようにするか

とにかく偕老同穴とか
そんなきれいごといらないわけよ。
そんなもん耐えられるかボケ。
昔は子供生むときに女が死ぬとか、
平均年齢が今よりちょっと低いとか
あったわけだけども、
医療の発達で
えんえんなっがいあいだ
おんなじ相手といることは
容易になってきたわけだ。
それこそ昔はレアケースだった
偕老同穴が実現可能な社会なんだ。
しかしそれは
我々人間にとって
本当に幸せなことなのか。
いつも誰かに縛られる必要があるのか。
ほんとにどうしたらいいのかな。

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以前に鳥取で大きな地震がありましたため、日本一危険な国宝とされるあれ、投入堂はしばらく見ることができないかと危ぶまれてましたが、実は今年の4月に開山されてたんですよね。危険ではありますが上がっていくと見晴らしはすばらしく、一見の価値はあるんではないかと思われますよ。私もちゃんとのぼったよ。

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