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橋爪大三郎・大澤真幸『ふしぎなキリスト教』

キリスト教が
よくわからない人に
わかりやすいように、
二人の対談形式がとられている。
読みやすいし面白い。

話が中途半端なまま
次の話題に飛ぶこともあり、
物足りなさを感じることも
あるかもしれないが、
それは仕方ない。

話の内容も
鵜呑みにしていいものかどうか
判別できないものも多くある気がするが、
やっぱり仕方ない。

この本を読むのに
一番適しているのはどんな人だろう。
ほんとの素人が
これを最初に読み始めると、
この人たちは敬虔な信者とかではなく、
その正反対に近い立場から
読んでいるように思えるので、
若干目が曇るのではないかとも思う。
宗教(キリスト教)への
否定的バイアスが増すかも。
いやまあどうせ日本人なんて
最初から宗教嫌いなんだけども。
でもって私も似たようなもんだ。

否定するようなとこから入ったけど、
やっぱり読みやすいし、
納得できる部分も多いので、
読んで損とまでは言わない。
既によく知ってるという人ならすすめない。

                         

日本人の考える無神論は、神に支配されたくないという感情なんです。(……)
 (……)日本人が神に支配されたくないのは、そのぶん自分の主体性を奪われるから。日本人は主体性が大好きで、努力が大好きで、努力でよりよい結果を実現しようとする。その努力をしない怠け者が大嫌いで、神まかせも大嫌い。と考える人びとなのです。(p.330)


久しぶりに無神論の話。
「あなたは神様を信じますか」
「いいえ、信じません」
「よろしい、ならばあなたは無神論者だ」
こういうのは
ちゃんとした無神論ではない。
問題なのは態度である。

神を信じていないという
態度を貫いてこそ
無神論者となれる。

ところで神を信じないと
言い張る上で、
この世界に対する
不完全性を言い立てる人がよくいる。
たとえば
全能の神が創ったこの世界は
なぜこれほど醜いか。
困ってる人が
いっぱいおるから助けろ。
気持ちはわからないでもない。
しかしそれは甘えである。

神が人間のためだけに
活躍してくれるとは限らない。
神がそんな人間的な
優しさに満ちた存在であると
誰が決めた。
人間の価値観を
勝手に当てはめてよいのか。
さらに言うならば、
今こうしてわれわれ人間が
生きているということ
そのものが奇跡なのではないか。

この世界には
科学的に表現されうる
多くの法則が存在する。
その法則を
神が創っているとすれば。
もし今この大気の酸素を
すべて奪うということが
可能であったら。

ちなみにユダヤ人が信じた神、
いや信じざるを得なかった神とは、
こういうとんでもないことを
やりかねないような
恐ろしい神だったのではないか。
(ノアの方舟で前科もあるしね)

ではまたここで引用。

橋爪さんは、宗教社会学についての著書の中で、宗教とは何かということについて、抽象的な定義を与えていますね。宗教とは、行動において、それ以上の根拠をもたない前提をおくことである、と。独特の、証明されざる前提みたいなものを置いて、行動の前提にする。宗教をこのように広く捉えると、ほんとうの意味での無宗教とか、無神論というのは、ほとんど不可能なのではないかと思ったりもします。(pp.329-330)


全く同感でっす。
どうにもならんですね。
最近無神論というテーマを
深く考えなくなりましたが、
正直まともな回答が
出そうにないなっと。
上の定義を考えると
哲学が真理を探してるのも
やっぱり宗教っぽくなってきますね。

真理という
確固たる土台をつくっておけば、
我々人間は努力によって
着実に進化を遂げていくことが
できるじゃないですか。

もし正しいかどうか
わからないものの上に
知識なり歴史なり
積み重ねていっても、
もしその前提が間違っていると
後になってわかったら、
すべては水泡に帰してしまう。
そんなのいやじゃないですか。
真理があれば
われわれは努力によって、
着実に前へ前へと進んでいき、
人類の進歩を実現する。
まさにばかげた
夢物語であったかもしれません。

この世界に真理というものはなく、
ただあるのは現実だけ。
その中でどのような動きをするかはすべて、
すべての主体にゆだねられている。
生きるも滅ぶもわれわれの自由。

宗教とは、
すがるものを必要としていた
人々が発明した精神安定剤。
それを信じることは愚かか。
そうではない。
自分が安心できる
よりどころを持つことは幸せだ。
でもそんなものは
欺瞞に満ちていると
考える人は、
自ら苦難の道を選んでるって
ことになるのかもなあ。
努力努力ったって
解決しないことは山ほどある。
私は思うよ。
何でもあきらめが肝心。

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