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楊逸『孔子さまへの進言 中国歴史人物月旦』

雑誌に不定期掲載された原稿が7本。
本業が小説家で、
文章は読みやすい。
帯には「芥川賞作家」と。

著者は1964年に生まれた地主階級の子供。
幼いころから毛沢東思想を叩き込まれた気の毒な子。

私自身の中国知識はほぼゼロと言ってよい。
特に興味関心を持って学んだということは、
それほどない。

それゆえ、かなりの衝撃。
文化の違い、国柄の違いに驚いた。
自分の考えてもみなかった異文化に
触れたときのような、
隣国だから
そんな言い方もおかしいのだけれど、
こんなに違ったのか!
こんなことしてたのか!
そんな感じ。

自分の勉強不足を突きつけられるようだったが、
本当にろくにものを知らないなあと思った。
孔子って結構ダメ男だったね。
それも驚きだったよ。
きちんと知るなら
また他の伝記読んだほうがいいのだろうけど。

とにかく全編読みながら
ただただ驚きに圧倒されるだけだったけれども、
何がすごいって歴史が血みどろすぎる。
陰謀と策略にまみれてる。
焚書坑儒とか言葉ぐらい知ってる。
文化大革命とてつい最近のことだった。
しかしやっぱり、やりすぎだろう。
本国の人に語らせると迫力出る。

何でこうも次から次へと殺せるのか不思議なものだ。
国の滅亡を繰り返しすぎてて、
同民族(?)への共感というものがないのではないか。

日本で残虐なことが
なかったとは言わないが、
それにしても
もう少しすっきりしてると思う。
これまたへんな言い方だけれども。

日本は昔からずっと
平和ぼけしてるのかもしれない。
武将が戦うときに
自分の名前名乗ってから
はじめただのあったように、
同じ人間、民族だという安心感、
信頼感をおそらく根底に持ってる。

敵であろうと
度の過ぎたことをしない、
ルールを平然と侵すようなことをしないと
ある程度信頼してしまっていた。
周りが海で世界から
隔絶された場所で、
四季にも恵まれ、
ぬくぬくと生きてきたからこそ、
相手が何であれ、
まず自分と同じ人間であるという
認識を持つ余裕があったと思う。

しかし中国大陸ではそれが許されなかった・・・。
その好例となるのが、
まさに本書で紹介されている李(りいく)ではないか。


長い戦乱に苦しめられた庶民のことを第一に考え、「保土安民、与民休息」の政策を打ち出した。現有の国土を保ちつつ、経済産業を発展させ、民に穏やかな暮しをさせよう。(中略)混乱する北方を座視して一向に出兵せず、チャンスを逃したばかりか、災害を被って危機に陥った呉越国に対して、攻め落とすのではなく、大量の救援物資を送り、災害を慰問する使者まで派遣した (p.114) 国が陥ったのは滅亡の道に他ならない。そして皇帝の李はこの1000年「亡国帝」と称されてきたそうだ。ろくなものではない。しかし本人はそれなりに宮廷生活を謳歌しているので別に同情する気はない。

自分以外の人間を
信用できないのはかなりしんどい。
周り見渡して敵だらけなど休まる暇がない。

いやあほんと日本に生まれてよかったなあー

・・・という締め方をすると、
書いたことが全部ごみになりそうな勢い。

話変えると、
著者の言を見ると、
今の中国人のアイデンティティーは
割と危機的な印象。
中国には思想と言えるものが
孔子思想(儒教)と
毛沢東思想しかないということで、
後者はないとして、
前者に戻るのも微妙な昨今、
一体何を支えに生きていこうかしらっと。

今はお金儲けに忙しいらしいけれど、
それでも精神的な支柱を欠いているのは、
多くの人に不安として胸に痛みをもたらす。

子供の時代の教育が毛沢東思想一色とか最悪だね。
きっついわ。

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