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佐々木丸美『崖の館』

買ってから10年
積まれていた本を今頃読む。
面白かった。

舞台は人里離れた館。
登場人物は聡明そうな若人たち。
彼らが知恵を出し合い
怪奇事件に挑む。

ん? 
これどっかで見なかった?
割と最近一時的にマイブームになってた
綾辻行人の「十角館…」シリーズやん。
いわゆる、新本格、
ってやつなのかな。
ところがどっこい、

何とこの作品
1977年に刊行されている。
次代を先取りだったんだね。

芸術や哲学、文学などの
知識による持論を各自展開していくので、
そういうのに
うんざりする人じゃなければ読める!

登場人物たちは、
みんな素晴らしい人ばかり。
男性陣は聡明で頼りがいがあって、
女性陣も聡明で
美しい見た目と精神の持ち主ばかり。
こんないい人たちが
一斉に集まるわけないからフィクション!
なんて言ったりして。

前の自分は
特に抵抗なくこういうものを手に取ったようだが、
今読んでいて、
どうも見えない恐怖に
押しつぶされていく感がホラー的で、
今の自分には
あんまり楽しめない感じも覚えた。

この本が面白くなかったとかではなく、
単純に怖いという感覚になって、
今現在の私は、
こういうジャンルを求めていないようなので、
しばらく人死に系は
読まないかもしれない。

橘玲(タチバナアキラ)『言ってはいけない 残酷すぎる真実』

2016年ベストセラー1位。
うーん評価しづれえなぁ。
内容として、
面白くはあった。
最後のほうちょっとくどくどしく思えたけど、
まあいい。

2016年のよく売れた本なんですってね、これ。
みんなこれ読んだわけだ?
ずいぶん賢い人が増えたんじゃない?
鵜呑みはできないけど。

私はこれに書いてあるような内容は、
大体知らなかったよ。
これ全部信用できる
議論なのかどうかわかんねーし、
自分で検証したいとも思わんけど。

面白い論理がいくつかあった。
避妊器具が発達すれば、
婚前交渉が盛んになるとか、
子供が集団の中で
キャラを選ぶなり作るなりして、
個性が決まっていくとか。
なんでもかんでも
遺伝とか言ってるから、
何なんだよこの遺伝子教は…
って感じだったけど、
そういう流れなら
あったりするかもしれんね。

ちなみに
この著者はこういう芸風で、
似たような本をいくつか
乱発しちゃったりしてるのかな?
みたいな?
絶対この内容
この本1冊のみならず、
他にも似たようなの
出してるでしょー、
って思いながら読んだ。

私が特に気になったのは、
サイコパスらへんかなー。
あ、
下ネタは全体的に楽しく読んだよ。
それは置いとくけど。

なんでも、
発汗しないやつは
人の心がわからねえとか、
心拍数が低いやつは
スリルを求める異常者とか。
まあいいほうにも
悪いほうにもってことで。

思わず脈をはかってみたけど、
どうやら
平均中の平均って感じだったので、
とりあえず、
「つまんねえ」みたいな理由で
人をバラしちゃう心配は、
人並みに少なそうです。

私はあんまり汗かかなかったり、
健診でいくつか数値低いの見るからやばい?
と少し読んでてどきっときたね。
問題ない問題ない。

遺伝遺伝ってうるせえ本で、
じゃあ何もしなくていいのかよ、
って
そりゃあたぶんそうじゃない。

自分の子供が
どうにもならんと思ったとき、
自分の教育の力で
何とかしてやろうだとか、
はたまた
適当に投げちまうのでもなく、
環境との関係性を考えて
どう矯正をしていくか
考える機会を持ったり、
また例に出てきたような
弁護士のような娘ならば、
病院にぶち込んだままにするなり、
警察のひも付きにしとくなり、
どうにもならねえやべえ奴って
認識しなきゃいけなかったって
ことかもしれん。

著者もわざわざ
不都合と思われるようなことを言って、
残念すべて遺伝だからあきらめろ
とまでは、言ってない。
これまでの進化によって
我々自身がおかしな方向性に
偏っている可能性があるから、
それを理性的に認識した上で、
なんとかしていきてえなあ、って、
知った上で
とるべき方法を改めて考えるとか、
たぶんそんなことが言いたいのだ。
あとがきにそれっぽいことが書いてあるぞ。

ところで
女性の美貌格差
3600万円って怪しい。
サラリーマンが平均して
生涯賃金3億っていうけど、
女はそんなにもらえてないっしょ。
もっというと
一生勤め人やってる女がどれくらいいるよ。
と、考えますと、
この金額はもっとぐっと低くなるね。
やったなブスたち。
思われるほど地獄でもない。
全然余裕で生きていけるぞ。

布施英利『遠近法がわかれば絵画がわかる』ほか展覧会日記

遠近法(パース)について
一切の理解のない私に必要だった。
一回読んだだけで
わかったとはとても言い難いが、
ちょっとはましになった。

でもなんで
何も考えずに四角い箱を立体的に書こうとしたときに
いびつな物体ができあがるのかはわかった。
見えるままに物を書くのって難しい。

普通に良かった。
前半は。
後半は読むに値しない。
大学生の書いたレポートかっていうぐらい、
何言ってんのかよくわからない。
書くことがなくなって
勢いだけで紙幅を埋めていくスタイル。

もう他人の研究の引用まみれで、
人のふんどしで相撲をとってる状態。
人が直近の学会で発表したものを
別の人間が本で書いちゃうとか、
そんなんありなんか…?

本書内半分ぐらいで、
もう書くことないわとか自白した上で
本当にこのざまだと炎上もんじゃないですかね。

***********************

今回は本だけでなく、展覧会の感想つきとします。
・「花*flower*華」山種美術館
タイトルのフォントがおしゃれ。
内容は、
山種の企画展なので、
山種美術館の所蔵品に興味のある人向け。
18C後半から19C前半の
近代の日本画家中心かな。
タイトルはよかった。

・「MAKI-E 美の万華鏡展」東京富士美術館
初めて来た。
コレクションすごい。金持ち。
蒔絵を見に来たはずが、
常設展示の洋画に時間をかけすぎて、
蒔絵は最後までじっくり見られず閉館。

今話題のVRを使った
日本初の美術展示ということで、
それ目当て。
ゴーグルをつけたら、
蒔絵硯箱の中に入ってVR体験!
所要時間2分。
うん、微妙。
解像度低くなかったかな?

Vixenと組んで単眼鏡押し。
単眼鏡持ってるんだけど、
持ってくるの忘れた。
でも要所で単眼鏡おいてあったから使った。
きらっきらやね。
蒔絵の技法覚えられん。

・「雪村―奇想の誕生―」東京芸大美術館
「ゆきむら」ではなく「せっそん」です。
感動。
すばらしい。
図録買った。
まずキャプションのセンスがいい。
さすが芸大。
そこらの
小難しい本ばっかり
読んでる学芸員とは違う。

独断と偏見によると、
学芸員で文章うまい人
いないからね。
その点、
ガキの面倒見なきゃいけない
芸大はセンスも若い。

キャプションに小難しいことを
書いてはいけないと
よくわかってらっしゃる。
図録の中身は
小難しいことでいっぱいなので、
いつもガラスにへばりついて
物を見ないでキャプションばっかり読んでる
知識マニアは図録買いましょう。
そこで読んでいてはいけない。

雪村すげえ。
雪村こそ天才。
すっかり琳派が幅を利かせて、
光琳だの抱一だの其一だの
もてはやされるけど、
天才はその前にいた。
発想力・表現力が異次元。
琳派はその二番煎じじゃないか。
頑張って雪村を布教してください。

・「茶の湯」東京国立博物館
37年ぶりの茶の湯展。
次は生きてないから
今見るしかないですわ…。
相変わらず特別展は多い。
よく考えたら別に茶の湯興味ないし、
わざわざ激混みの中で
これ見る必要あるんだろうかと、
部屋に立ち入って数分で賢者モード。

地方に行けばいくらでも
ガラガラ状態で作品見放題だからね。
さて結局本気モードで
じろじろ見ていくんですけどもね。

なま馬蝗伴はじめてみた。
この面白ストーリーはすでに周知のことでしょうが、

足利義政(銀閣たてた人)が
ひびの入ったお気にの茶碗の
代わり欲しいって朝鮮に送ったら、
これよりええのはできまへん、
とホチキスみてえな鎹(かすがい)
バチーンと留めて帰ってきたとかいう
馬鹿にされたとしか思えないエピソード。
馬にとまった蝗(いなご)に見えるわ、
よし、ばこうはん! 
なんというポジティブシンキン…。
現物見たらこれ確かにきれい。
いい色してる。
でも私はやっぱり
当時の朝鮮人に舐められたとしか思えないよ。

ルパート・サンダース監督『ゴースト・イン・ザ・シェル』、神山健治監督『ひるね姫』

ルパート・サンダース監督『ゴースト・イン・ザ・シェル』、
神山健治監督『ひるね姫』

今日はブログが放置気味なので、
映画の感想です。

結論から言うと
両方とも面白かった。
ゴーストインザシェルは
もともと1期・2期アニメを
全部見てた程度の知識です。
もちろん全部理解できてたわけではないし、
覚えてることも少ないので、
大丈夫かなあと不安はあったけど、
全然問題なかった。

吹き替え版だと
アニメ版と同じ声優さんが
しゃべってくれるので、
これはもう
吹き替え一択だとなったわけですが、
なんかMX4Dじゃないとダメみたいで、
これが4Dの初体験ともなりました。
チケット買う時に
3200円って出たときは若干引いたけど。

水が飛んで来たり、
風が吹いたり、
香りが漂ったり、
座席が動いたり殴られたりするんですが、
そうありがたみのあるもんではないかなと思ったので、
やっぱりこれからも2Dで映画は見ようと思います。
でも3Dに見えるのはなかなか悪くないかもしれないね。
でも高いからやっぱり払えないね。

閑話休題、
ストーリーはまさに第1話的な、
主人公のアイデンティティを探して
みたいな感じだった。
これでいつでも続編が作れるね。

少佐は美しいし、
バトーはでかいおっさんだし、
トグサは頼りなさそうだし、
キャストに違和感はなかった。
あと声が見てた時と同じなので、
やっぱり私は吹き替えにしておいて正解だった。
車とバイクかっこよかった。
バイクはいちいちHONDAのロゴがちらちら見えて、
ちょっと笑えた。

この作品は世界観が特徴的で、
電脳化の世界。
いちいち説明なんかしないよ、
ただの感想だから。

人が機械と融合して
互いのメリットを享受できるというけど、
生まれたときは100%人間なのに、
機械を取り入れるのは、
当然抵抗があるし、
電脳化や機械化した人と、してない人とで
能力差が出てきてより面倒な問題になりそう。

だから100%機械で
ゴーストだけが宿るってのが
ゴールに設定されるんだろうけど、
この技術屋が
力持ちすぎるのも気に入らない。
大きな組織があるっていうのは
国でも企業でも、
ろくなことにならないと思った。
大きすぎる力の前では
殺されようと攫われようと
何の抵抗もできないし、
誰も裁いてくれないから、
やっぱり力は均衡した状態で、
もしくは人間は人間らしく
よわっちいまま生きてたほうが、
人の世界の寿命は延びるんでないかなあ。



ひるね姫の監督も
実は攻殻機動隊を
つくったことがあるんだね。
なんか今回のは
ちょっと作風がジブリっぽくって、
親子愛が描かれてる。

『君の名は』を見たから、
それとの比較が表現しやすい。
『君』のほうは若い男女の恋愛感情だから、
『姫』のほうが見やすかった。
(めんどいので表記を略しております。)

最初わけわかんない
ファンタジー世界の
解説描写が始まったときは、
もうなんかつまんなくて
失敗したかと思ったけど、
実際あの世界観そのあと
大して重要にならないから
どうでもよかったんだよね。

私は、最初はまだ
現実的なものの見方をしてたから、
ファンタジーっぽい世界と
現実との整合性を考えたり、
幼馴染が「俺はリアリストだから(キリッ)」
みたいなことを言うもんだから、
こいつがその整合性を付ける
理解を助けてくれるんだと思ったら
なんかあんまり役に立たなくって、
途中からもうどうでもいいやって
ファンタジーとして考えるようにしたら、
無事楽しめた。

この作品のキーアイテムがタブレットで、
『君』のほうもスマホがお互いをつなぐ鍵だったけど、
これも時代の反映なんだなあと妙に納得した。
この作品も車とバイクがでてきてよかった(こなみかん)

『地域再生の失敗学』飯田泰之 木下斉 川崎一泰 入山章栄 林直樹 熊谷俊人

飯田氏がいろんな人と対談する本。
よかった。

経済学者が出張ってる本なので、
基本金の話。
お金は大事だからね。

私がこの本に惹かれたのは、
帯を見て、
「ゆるキャラとB級グルメは無駄」
ってあったところ。
中身をちら見したら
道の駅の採算性やばくね? とか
商店街とか復活する気なくね? とか
気になる話題が
たくさんありそうだなと思いました。

つい最近知り合った人が、
自分の会社で
ゆるキャラが作られててねー、
とかいう話をしたばかりだったのも
タイムリーだった。

流行もんに乗っかれっていうのは、
間違いじゃないこともあるけど、
金をかけるんなら、
取り戻すことを考えてやらないと、
迷惑なことにしかならない。

民間にも
そこんとこ考えないとこは
いっぱいあるんだけど、
頭使わなさ加減でいえば、
やっぱりお役所を措いて
ほかにはありえないよね。

私行政嫌いだからね。
世話にはなってるけど嫌いだよ。
人の金でクソイベント、
クソ補助金出してるの見ると
気分悪くなるよ。
何とか税なんてなくなればいいのに。

存続するのはいいけど、
頭使えよって感じだし、
わけわかんねー規則に縛られて、
ゴミみたいな民間に利用されて、
補助金むしりとられてるだけとか
何のために存在してんのかな。

商店街とかは
もうほんとダメだね。
滅びる運命にしかない。
町おこしで
補助金もらって入ってきてる
テナントなんて頼りにならねーし、
町の人はみんな
そのことにちゃんと
気づいてるんだよね。
わかってねーのは、
当事者だけ。

と、
のっけから愚痴のような
雑文をまき散らして、
読者を遠ざけるスタイル。
補助金もらってるやつって
やっぱり金の使い方おかしいんだ。
自分で稼いでないから、
わけわかんない「消費」しちゃうよ。
それ「投資」じゃねーから、
みたいな。
マジで意味不明な使い方のオンパレード。
うん、もういいよ。
_________________

本書タイトルは
「地域再生の失敗学」ということで、
全国津々浦々、
地域再生が叫ばれるけど、
成功してないところが多いんだね。
失敗しっぱなしだから、
再生を叫び続けるんだね。

地域がすたれる原因として、
人口減少っていう
もうどうしようもない問題が
立ちはだかっていて、
何とか人がどっかから来てほしいけど、
減少中の地域なんてのは
魅力ないから減少してるんであって、
なんでそっから増えるかよって。
あと現実問題仕事がない。

まずは雇用が大事。
これがないと生きていけない。
その町の中にいいとこなくても、
働き口があるんなら
とりあえずそこは住める。
車使えば
少し走れば
大きな町のどっかに出られるし、
自然に触れたきゃ
山なり海なり高原なり、
周りに「行きたくなる町」があるなら
それでおっけー。

でも地方都市と言えば、
チェーン店ばっかの
劣化東京みたいなものばかりでダメダメ。
もっと別のことも考えなさいよって出たのが、
ゆるきゃらとか
B級グルメみたいなものなのかな。

意味ねーよって
本書で言われてるけど。

道の駅はツーリングしてると
世話になりっぱなしなんだけど、
まあ最低トイレと自販機とゴミ箱あったら
ほかはどうでもいいぐらいには思う。
土産買うとか食事できるとか
便利なとこもあるんだけど。
確かに無駄に立派すぎて
元がとれなさそうな施設も多いかもしれない。

自治体は非効率なことをしすぎる。
箱もの大好き。
継続性は考えない。
博物館美術館みたいなのが
市ごとに乱立したって誰も行かない、
コスト垂れ流し施設化。
無駄に地域が分かれてると、
ある地域で必要とされる施設の最適な数を超えて、
それぞれの地域が
みんな自分のところで施設を持ちたがって、
その結果無駄まみれになる。

日本人はみんな平等が大好きだからね。
これは治らないね。
でもそれやってると
みんなまとめて倒れるんだよね。
まあそうなっても、
それがらしいといえばらしいよね。
勝手に倒れればいいんじゃね?
って思うのが
私みたいな無責任なやつらで、

本書には、
そこんところを悪あがきして、
大変な思いをしてらっしゃる方々の
メッセージが込められているんでないかな。
みんな情熱にあふれた
頑張り屋さんだと思うから、
なかなか面白い読み物だったように思うよ。

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バイクや車でドライブしたり、電車や飛行機で旅したりします。忙しいからブログさぼってもいいよね?

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